仮想通貨ビットコインを初めて購入するときのポイント

ビットコイン(bitocoin)とは「仮想通貨」で、実店舗やネットショッピングなどで使う事ができるお金のようなものです。
ビットコインは、発行元を持たないブロックチェーン技術を利用した仮想通貨で世界中から注目を受けています。

また、日本国内では2016年5月に資金決済法が改正されました。これにより仮想通貨が法律上で定義され、仮想通貨利用に向けた環境整備が進みだしました。
2017年4月に「改正資金決済法」が施行され、初めて仮想通貨に触れる人でも、より厳格に、より安全に取引ができるようになりました。

これをきっかけに、ビックカメラのビットコイン支払の導入やAIRレジでビットコイン支払いが導入され、
国内で利用できる店舗が一気に24万店舗となりました。この頃から投資目的だけではなく、実際の通貨として購入する人も増えてきたと感じます。

世界を見渡すとアメリカ、ヨーロッパなどではかなりビットコインが使えるお店やサービス、ATMが増えてきています。
アメリカの楽天ではもうすでに支払い方法にビットコインが選べます。当然、決済目的で仮想通貨を購入する人も多くなりました。

日本でも公共料金がビットコインで支払いができたり、ビックカメラや飲食店でビットコイン支払いができたり様々なシーンでビットコイン支払いが出来るようになってきました。
ビットコイン(仮想通貨)対応のデビットカードも複数存在しています。初めて仮想通貨で決済するときはビクビクするかもしれませんが、慣れると便利です。

しかし、これまで全くビットコインに触れたことのない方には、どうやって購入したらいいか、どこで購入したらいいか、不安になるかもしれません。
そこで今回は、初めてビットコインを購入する方に向けて、買い方、仮想通貨取引所の選び方について簡単に解説します。

仮想通貨(ビットコイン)取引所とは?販売所の違いは何?

初めてビットコインを購入する場合、国内に複数ある「取引所」または「販売所」にて口座を開き購入するのが一番早くてスムーズです。
買い方は難しくありません。日本円で決済は可能です。

取引所

取引所は、ビットコインなどの仮想通貨を購入したい人と売りたい人が集まって仮想通貨の取引をする場所です。
「場所」と言ってもどこかに店舗があるわけではなく、ネット上の各取引所のサイトで取引が行われます。

売りたい値段、買いたい値段が一致した場合にのみ取引が成立すること
仮想通貨のやり取りはユーザー間で行われること
これがビットコイン取引所の特徴です。

なお、初めて利用する場合は、利用前に口座開設が必要になりますが、
「無料口座開設」「簡単アカウント開設」などと各社競って囲い込みをしているので、
キャンペーンの内容や条件などを比べながら選ぶとよいと思います。

(参考)仮想通貨のウォレットとは?

仮想通貨のウォレットとは、通貨を保管する場所のことです。仮想通貨用の電子財布と言えます。購入した仮想通貨をセキュリティの高いウォレットに保管すれば、ハッキングなどで盗まれる可能性が低くなります。

ウォレットは、秘密鍵と公開鍵を使った暗号システムによって、保管されている仮想通貨を守る仕組みになっています。公開鍵は誰でも確認できるコードですが、秘密鍵は公開されない仕組みです。安全に仮想通貨を保管するためには、秘密鍵の管理が重要になります。

なお、取引所で取引する場合には、購入した仮想通貨を保管しておくことが必要になるため、取引所で口座開設することによって、口座開設者用のウォレットも自動的に作られます。取得した仮想通貨は、取引所のウォレットにそのまま保管することもできますし、自分用のウォレットを別に作成し、そちらに移して保管することもできます。

販売所

一方で、会社によっては取引所とは別に販売所も設置されている場合があります。
ここではビットコイン取引所の運営会社から直接、仮想通貨を購入をすることになります。

価格が固定されている
取引相手はユーザーではなく運営会社
というのが取引所とは異なる点です。

取引所と比較した場合のメリットは、価格が固定されているのですぐに売買が成立するところ。

しかし取引所のレートと比較すると割高になってしまうという点がデメリット。
少しでもお得にやりとりしたい人には向きません。

仮想通貨(ビットコイン)取引所を決める際のポイントは?

ビットコインの取引所といっても、日本国内だけでも多くの会社が運営しています。

ビットコインを購入する際、何を基準に取引所を選べば良いのでしょうか?
主なポイントは6つです。

  • 会社の安全性
  • セキュリティ
  • 取引の種類
  • 取扱商品の豊富さ
  • 手数料
  • 使いやすさ

1つずつ解説していきます。

会社の安全性

初めて仮想通貨を購入する方、まだ仮想通貨に抵抗がある方の中には、
「ビットコインの購入は怖い」と思っている方も多いのではないでしょうか。

その背景には「マウントゴックス事件」がご記憶にあるかと思います。
マウントゴックス事件とは、2014年2月、世界最大級であったビットコイン取引所「マウントゴックス」が経営破綻した事件です。

取引所がハッキングされ、85万BTC(当時の相場で約45億ドル)が消えてなくなったとされています。
仮想通貨がいくら技術的に安全性が高くても、取引所に問題があると安心してお金を預けることはできません。

この事件は、当時ブームとなっていた仮想通貨市場に大きなダメージを与えました。
仮想通貨(ビットコイン)を初めて購入しようとする方、もっと仮想通貨(ビットコイン)を多く購入しようと思っていた方が、
二の足を踏んでしまう結果になりました。

もう一つ有名な事件として、「コインチェックNEM盗難事件」があります。
2018年1月26日、仮想通貨取引所「Coincheck」が外部からのハッキング攻撃を受けたことによって、
580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が盗難されました。

原因は、悪意の第三者からコインチェック(COINCHECK)社員に対して送信されたメール内のリンクを開いたことによる「マルウェア感染」であることが明らかにになりました。

当時の同社のセキュリティ体制は、仮想通貨交換業者として十分な水準に到達しておらず、NEM(ネム)をセキュリティが甘いホットウォレットで管理しており、その結果、不正アクセスの発生につながったものとされています。

コインチェック事件の犯人は明らかになっていないものの、2020年3月、この事件で流出した仮想通貨を不正に取得した疑いで、2人の男性が警視庁に逮捕されています。

報道によると、逮捕されたのは、大阪府在住の会社役員の男性と北海道在住の医師の男性。逮捕事由としては、盗難されたNEM(ネム)と知りながら、ダークウェブを通じて、ビットコイン(BTC)と交換し、不正に取得した事による「組織犯罪処罰法違反」の容疑とされています。

大阪府の会社役員の男性は、約2,400万XEMを200回以上に分けて不正に取得し、このNEM(ネム)をさらにビットコイン(BTC)に交換し、利益を得ていたそうです。

現在はマウントゴックス事件やコインチェック事件が起きたときよりも規制が厳しく、また各取引所もセキュリティを強化しています。
それでも絶対はないので、取引所を運営する会社に問題はないかという点はしっかり見ておくべきでしょう。

セキュリティ

上記「会社の安全性」でも少し触れましたが、ビットコインを購入する上で、セキュリティも注目すべきポイントです。
いくらビットコインの技術が優秀でも、取引所に問題があると安心して購入できません。

もちろん、初めて仮想通貨を購入する方には見分けが付かないかもしれませんが、過去にどんな問題が起こったのか、
取引所がセキュリティに対してどのような対策をとっているかは理解すべきと思います。

また、同じように、いくら信頼に足る取引所を使っていても、自分の管理の仕方次第では仮想通貨を盗まれてしまうことも考えられます。
ご自身のIDやパスワードを第三者に利用されてしまう被害もあります。

もちろん、十分に気を付けていればそうそう頻繁に起きることでもありませんが、特にインターネットで初めて仮想通貨を購入する方は、細心の注意を払いたいところです。

各取引所では、二段階認証や補償サービスなど、個人の注意が及ばなかった場合でも私たちの資産を守ってくれる各種セキュリティサービスがありますので、それらのサービスを確認してみましょう。

取引の種類

「仮想通貨を売買する」といっても実は色んなパターンが考えられます。

もっとも一般的なのは、「現物取引」。初めて購入する方は、まずここから。
現物取引は普段の買い物と同じです。
お金を使ってビットコインを買う、売るといったイメージですね。

また、これ以外にも「信用取引」と呼ばれる取引方法もあります。
ひとことで言うと、「自分を信用してもらって、持っているお金以上に取引をすること」です。
いわゆるレバレッジ取引です。

信用取引ができると、少ない資金でも大きな取引ができる、空売り(※)ができるなど、取引の幅が広がるというメリットがあります。
ただし、リスクも大きいので、初めて購入する方にはお勧めしにくいところです。

取扱商品の豊富さ

初めて購入する方には戸惑いもあるでしょうが、一口に「仮想通貨」といっても種類は様々です。
もっとも有名で時価総額のビットコインに加え、契約情報を分散型台帳技術で記録する「イーサリアム」、予測市場プラットフォームの「リップル」など。

どの仮想通貨を取り扱っているかは取引所により大きく異なります。
変化の激しい仮想通貨市場でチャンスを逃さないためには、めぼしい通貨はいつでも買える状態にしておきたいものです。

仮想通貨を初めて購入する人には、なかなか判断が難しいかもしれませんが、
そういった意味で、取り扱っている通貨の種類も重要な判断基準の1つとなります。

手数料

手数料は、取引をするたびにかかるお金です。株の取引きでも同じように手数料がかかりますが、仮想通貨の取引でもかかります。
せっかく仮想通貨を売買するなら、少しでも手数料を安く抑えたいというのは皆同じ気持ちでしょう。いくつか取引所の手数料を比較してみるとよいと思います。

取引所によってはマイナス手数料(取引をするとお金がもらえる)を設定している場所もあります。

使いやすさ

初めてビットコインを購入する方には分かりにくいかもしれませんが、取引所によって使い勝手が大きく異なります。
取引所によっては相場の一覧が見れなかったり、パッと見で情報が把握しづらかったり。

毎日のように使う場合はこの小さな不便がストレスになってしまうので、できるだけ使いやすい取引所を使いたいですね。
また近年はスマホメインで閲覧や取引をする人も多いので、スマホ対応も注目すべきポイントになります。

以上、ここまで仮想通貨ビットコインを初めて購入するときのポイントを解説いたしました。
今後ビットコインが通貨として認識され、コンビニや飲食店などで普通に使える日が来るのも近いかもしれませんね。

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2K-online事務局

主に日本国内で活動する投資アドバイザー。宅地建物取引士。税理士法人を母体とするコンサルティングファームにて約10年勤務。相続税対策としての不動産活用と、資産形成のための不動産活用が得意分野。2013年から独立し、クローズドの会員組織(階層別)を設立・運営。