今回は30代の準富裕層がテーマです。準富裕層は資産5000万円以上を保有する方々ですが、一般的なサラリーマンで考えると30代で5000万超の資産を築くのは、なかなか難しいものではないでしょうか。
準富裕層に関しては、以前に別記事で40代の準富裕層について解説しましたが、30代で準富裕層になる人は、40代で「準富裕層」よりも少数です。
(参考)40代の準富裕層ってどんな人?資産5000万円を持つ人とは?
30代で準富裕層入りする方は、どんな属性の方々なのか、筆者がこれまでにお会いした30代「準富裕層」についてまとめてみました。
30代の準富裕層はどんな人?
一般的に「準富裕層」とは、純資産5,000万円以上1億円未満の層を指すと言われます。ちなみに、野村総合研究所が発表したレポートの定義によると、純金融資産保有額に基づく世帯階層の分類は以下の通りです。
それでは、30代で準富裕層になるのはどんな方々なのでしょうか。筆者が今までお会いした方々の傾向ですと、30代で準富裕層になる方は次のような属性の方が多かったと思います。事業や投資に向けて積極的な方が多い印象です。
1 超エリートサラリーマン(主に外資系)
2 ベンチャー企業経営者
3 個人投資家(株式・FXなど)
4 親・祖父母から相続を受けた人
30代の準富裕層(1) 外資系エリートサラリーマン
筆者は仕事上、不動産運用の相談等を受けておりますが、その経験上、30代で準富裕層規模(5000万円以上)の資産を持っている方は、「超」の付くエリートサラリーマンが多かったと思います。典型的なのは、外資系企業に勤務する年収2000万円を超えるような方です。IT系か金融系が多い印象です。
同じく高年収で知られる士業(医師・会計士・弁護士)は、30代だとまだ年収が伸びているところで、まだ資産が積み上がっていない方が多いように思います。
ちなみにIT・金融業界の外資系企業に勤務する方々は、役職やパフォーマンス次第で20代でも年収2000万円を超えることがあります。もちろん生き残りは大変でしょうが、30代にもなるとポジションを与えられて、国内上場企業では考えられないような高収入を得ている方もいらっしゃいます。
なお、外資系企業勤務のエリートサラリーマンの場合、保有する資産は現預金だけでなく、会社から報酬としてストックオプションやRSU(譲渡制限付き株式ユニット)などの形で報酬を受けることがあります。これらは「株式報酬制度」と言われ、優秀な人材を囲い込む仕組みとして外資系企業などで採用されています。
ストックオプションやRSUなどは、具体的に金額で評価するのが難しい場合もありますが、銀行から融資を受ける際に、これらも資産として考慮されることもありますので、融資を受ける際には、これらの情報も資産として開示するようにしています。
30代の準富裕層(2) ベンチャー企業経営者
30代と言えば、外資系企業勤務の方々ほど多くないですがベンチャー企業の経営者(創業者)からの相談もありました。業種としては、人事関係(転職支援・人材派遣など)、IT関係が多い印象です。
会社の規模としては、これから上場を目指すようなタイミングの経営者が多かったと思います。
20代は会社の立ち上げや運営で忙しかった方も、30代でちょっと落ち着き、一息ついたタイミングで事業の多角化や社長個人の資産形成を目的として相談してくる方が多いようです。
30代の準富裕層(3) 個人投資家
30代の若さで5000万円以上の資産を持つ人と言えば、一番イメージしやすいのが株やFX・暗号通貨で一儲けした個人投資家かもしれません。株で儲けた方と、仮想通貨で一気に資産を増やした方が多かったように思います。
筆者は不動産の運用相談をメインにしておりますが、株式やFXで財を成す方々から相談をいただく場合は、ポートフォリオに不動産を加えて収入を安定させたい、という相談が多かったように思います。
キャピタルゲイン主体の投資で、毎月一定の収入を得ようとすると、いわゆるデイトレード、スイングトレード主体となって市場に張り付く必要が出てきますが、サラリーマン属性の方だとそれは難しいと思います。
そこで、時間的に拘束されにくい不動産収入を増やしたいというニーズがあったのだと思います。
30代の準富裕層(4) 親から資産を受け継いだ人
相続があって親や祖父母から多くの資産を受け継いだ方もいらっしゃいます。30代だと親世代は50代~60代くらいが多いので、まだ相続発生件数は多くないでしょうが、祖父母からの相続を受けることもあり、中にはそれなりの資産を受け継ぐ方も多いようです。
ちなみに筆者に相談に来られた方ですと、現金でもらう方、株式(上場株式)でもらう方が多かったと思います。
別の記事でも解説しましたが、戦後の高度経済成長を遂げた日本においては、一般的なサラリーマンでも、それなりの資産を持つようになりました。大きな企業で定年まで勤めあげたサラリーマン家庭では、無借金でマイホームを持ち、なおかつ退職金も結構多くもらえる世帯が多くありました。
そして、親世代の資産を子供が相続で引き継ぐことによって、さらに準富裕層の割合が増えることになりました。少子化の影響で相続人も少なくなり、一人あたりの相続資産も多いので、相続を通じて資産リッチになる方も多いようです。
30代の準富裕層 準富裕層になった後の課題とは?
ここまで「30代で準富裕層」になる典型例をまとめてきました。30代で準富裕層になる方々は、40代で準富裕層になる方々よりも稼ぐ力が強い方が多い反面、絶対数は少なくなります。
また、株・FX・暗号通貨の取引で儲けた方もいらっしゃるので、今後の課題として資産を維持・拡大させていく施策が必要となります。
30代 準富裕層になった後の課題(1)資産の拡大
30代で準富裕層の仲間入りをした方々が次に目指すのは、ズバリ資産1億円以上の「富裕層」。どうやってもっと儲けるかが課題となります。
先述のとおり、30代で準富裕層となった方々は稼ぐ力が強いので、これまでの得意パターンで資産を積み上げていくのが王道です。
ただ、たまたま相場で一儲けできた方、相続で資産を受けた方に関しては、継続的に高収入を維持するのは難しいかもしれません。
そうすると、今手元にある資産(5000万円以上)を効率的に投資して、さらに資産を増やしていく必要があります。
30代 準富裕層になった後の課題(2)安定収入の確保
稼ぐ力の強い「超エリートサラリーマン」と「企業経営者」の方々の悩みは、事業・収入の継続性です。
外資系エリートサラリーマンは、業績によって大きく収入が変わる方が多いようです。場合によっては、解雇・大幅減収になったり、ハードワークの反動で身体を壊したりすることもあります。そのため、ハードワーカーほど、次の収入の柱を作ること、他の安定収入を作ることを意識していらっしゃいます。
筆者の所に相談に来る高所得者の方々も、「今はいいけれど、数年後は分からない」という不安をお持ちの方が多くいらっしゃいました。特に不労所得の構築には関心が高く、その流れで不動産投資を検討する方が多いようです。
30代 準富裕層 「資産の拡大」と「安定収入の確保」に向けて
「資産の拡大」と「安定収入の確保」を図るうえで、不動産投資は有効な手段です。
不動産投資のアドバイスは筆者の本業ですが、これまで関わってきた投資家さんの資産状況を20年以上見た結論として、やり方を間違えなければ儲かる、というのは間違いないと思います。
本業を継続しながら構築できる
もちろん他の事業・収入を作ることはできるかもしれませんが、本業をやりながら別の収入の柱を立てるという意味では、不動産投資はメリットが大きいと思います。
不動産投資は、基本的には時間を拘束されることがない事業です。物件購入前の情報収集と購入前後の手続きは結構忙しいですが、適切な物件を選び、誠実な管理会社を選べば、時間的な余裕と安定収入の両方を手に入れることができます。
これは、デイトレードや起業で収入を得ることとは大きく違う点だと思います。
安定収入の構築
安定収入という点では、不動産投資の右に出るものはないかもしれません。そのくらい安定しています。もちろん空室が発生することもありますが、エリア選びを間違えず「適正家賃」で小綺麗なお部屋を用意しておけば、満室になります。
不動産投資からの家賃収入は、毎月決まった金額が入ってくるので、収入源としての安心感は大きいと思います。この点は、相場に左右されるキャピタルゲイン狙いの投資とは大きく異なるところです。
30代準富裕層の方は、まだまだ若いので少し時間をかけて不動産投資に取り組むことができます。不動産投資は時間を味方にできる資産構築手法なので、今まで検討していなかった方は、一度情報を集めてみてはいかがでしょうか。
30代準富裕層 不動産投資はどれくらい儲かる?
それでは、不動産投資はどのくらい儲かるのか?以下では、レバレッジを利かせた不動産投資のリターンについて解説します。
株式やREITの配当収入と比較するとリスクが高い「攻めの投資」になりますが、うまく構築できるとハイリターンの「安定収入」になります。
30代ですとまだまだ若いので融資期間という点では有利です。また、準富裕層であれば資産が5000万円以上あるので金融機関の審査もプラスに働きます。
さて、おさらいになりますが、不動産投資の特長の一つが「レバレッジ」。金融機関からの融資をうまく使って大きなリターンを得ることが可能になります。
家賃収入(他人のお金)で借金を返済できる不動産投資
レバレッジを利かせた不動産投資のメリットは、「他人から支払われた家賃収入」で「あなたの借入金を返済できる」こと。つまり、他人のお金で銀行に返済を行い、完済してしまえば、そっくりそのまま無担保の不動産があなたのものになる、ということです。
30代からスタートしていれば、60歳前後には無担保のアパートやマンションが手に入るということ。その頃には築古物件にはなっていますが、ローン完済済みの家賃収入は、まさに年金のように安定した収入源になってくれます。
きちんと毎月のキャッシュフローがプラスの状態で運営できていれば、どんどん残債務が減っていくため、毎月キャッシュフローを得ながら、最終的には無担保の収益不動産があなたの手元に残ることになります。
長期的な資産形成にはうってつけ。時間をかけることができれば、資産構築には非常に向いている投資といえます。
【参考記事】不動産投資のメリットとデメリットは?他の投資と徹底比較
(不動産投資 投資例)アパートへの投資例
例えば、以下のようなアパートへの投資例を考えてみましょう。
構造・築年数 | 木造・新築アパート |
---|---|
物件価格・表面利回り | 1.5億円・8% |
資金計画 | 借入金1億3500万円+自己資金1500万円 |
諸費用(抵当権設定費用、仲介手数料等) | 1100万円 |
借入条件 | 融資期間30年・金利1.5%・元利均等返済 |
平均稼働率90%(空室ロス) | 年間家賃収入の10% |
年間運営経費(租税公課・建物維持管理費など) | 年間家賃収入の15% |
この物件を購入すると、事業収益とキャッシュフローは以下のようになります。
【年間収支の概算】
① 家賃収入 1200万円(1.5億円×8%)
② 空室ロス 120万円(1200万円×10%)
③ 運営経費 180万円(1200万円×15%)
(※固定資産税・都市計画税含む)
④ 事業収益 900万円 (①-②-③)
⑤ 融資返済額 560万円
⑥ 税引前キャッシュフロー 340万円(④-⑤)
ここで大事なポイントは、きちんとキャッシュフロー(上記⑥)がプラスになっていること。
事業として900万円もの黒字(④事業収益)を出しており、融資の返済も問題ない。さらに340万円の余剰金(⑥税引前キャッシュフロー)を生んでいることになります。
※ただし、キャッシュフローは、長期修繕・その他の突発的な支出に備えて一定程度蓄えておく必要があります。
仮に30年間保有すると、340万円×30年なので、1億円近い運用益になります。もちろん、ここから所得税(法人で物件取得していれば法人税)、大規模修繕含む各種修繕費用、家賃下落、空室ロスなどがあるので、実際の手残りはこの半分程度でしょうが、それでも5000万円近い収益になります。
さらに、築古とはいえ無担保のアパートが残ります。借金は完済しているので、入ってくる収入はそのままキャッシュフローになるので、経営の安定感はかなり高いものです。
30年もの時間はかかりますが、今回使用した自己資金2600万円(頭金1500万円と諸費用1100万円)はすべて回収し、さらに2000万円以上の手残りがあり、さらに無担保の土地建物が手に入る。しかも、時間は拘束されない。これだけのリターンを出しているので、投資としては優秀と言えるのではないでしょうか。
【投資成果のまとめ】
(1)5000万円程度の運用益の積み上げ
(2)無担保の土地建物の取得
投資例の細かい補足
土地と建物の比率にもよりますが、大体のケースで3~5年程度は初年度経費の繰り越しと、減価償却費を主要因として、所得税・法人税が無税になります。(税務上、赤字に見える)
ちなみに、借入を活用した不動産投資は、大体10年~15年くらい経つと税金が高くなる傾向があります。これは、経費にできる「減価償却費」、「借入金の利息」が少なくなることが主要因です。
本物件の場合、その頃には100~150万程度の税金が課税されることになるかと思いますので、税引後のキャッシュフローはおそらく200万程度になるかと思います。
30代 準富裕層 まとめ
以上、今回は30代で準富裕層になる方々の傾向、そして準富裕層になった後の展開について、筆者のクライアントの事例をもとにまとめました。
前述の運用例も数字はデフォルメしましたが、運用成果はほぼ近い水準(あるいはそれ以上)で推移しています。最近では30年持ち切らず、途中で売却する方も増えました。もちろんキャピタルゲインも出る水準で売却しているので、10年かからずに資産1億円を達成した方も多くいらっしゃいます。
これから準富裕層、富裕層の仲間入りをしたいと思う方は、是非参考にして下さい。
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